治療実例のご紹介
「鍼灸」は肩こりや腰痛などの痛みにのみ効果があるように思われていますが、以下のさまざまな症例に効果があります。 症例別に治療実例をご紹介いたします。
治療実例１ 坐骨神経痛
- 坐骨神経痛 女性 30代 主婦
- ・中学校で器械体操をしていた時に痛める。よく覚えていないが、１～２ヶ月くらい、左側全体が足底まで痛くて痺れていた。
- ・２０歳過ぎてから、腰痛に悩まされる。左側。仕事の量が増えると必ず、痛くなっていた。
- ・２８歳で結婚。すぐに出産。妊娠中、腰が痛くなるかと心配したが、不思議と全く痛くなかった。
- ・一昨年から、左側臀部～下腿外側に痛みが出るようになる。ここ１ヶ月は夜、痛くて目が覚める。
- ～＊～＊他の症状～＊～＊
- ・とてもイライラしやすい。便秘。顔の皮がボロボロになる夢を何度も見る（うなされる）。
- 舌診・・・舌の力を入れてしまい、堅く見える。舌の裏が非常に紅。
- 脈診・・・弦だが、表面がきわだって、堅く感じる。
- 初診 置鍼の間、熟睡していた様子。起こす時に、一瞬、どこにいるのかわからない様子。気持ちいいと言う。
- ５診 夜の痛みで目が覚める事はなくなり、臀部も痛みが減少。
- ６～８診 下腿の外側が痛む。
- １０診 イライラすると、痛みが出る気がする。
- １５診 現在は痛みなし。鍼をしてから顔の皮の夢を見なくなったという。
治療実例２ ぎっくり腰
- ぎっくり腰 男性 50代 自営業
- ・毎年必ず、梅雨時期になると、ギックリ腰になるとのこと。座ろうとしただけで、そのまま痛くて動けなくなった。
- ・痛めてから２日間過ぎている。家で寝ていると、２～３日でいつも治るが、今回は２日目の方が痛く、やっとの思いで 来院してきた。ベッドに横になるのも大変でうなりながら、寝てもらった。
- ・横になってしまえば、痛くはないが、少しの動きで激痛。
- ・いつもは足は冷えることはないが、昨日、今日と冷たいと訴える。
- 初診 関元（やや左側）に刺鍼。３０分間置針。
- 陽関に知熱灸（下を向いて寝れないので、横で丸くなってもらう）
- ２診 次の日に来院してもらい、前日とは全然違って、痛みは８割方良好。
- ３診 良好。痛み完全消失。
治療実例３ 左股関節痛
- 左股関節痛 女性 60代 主婦
- ・3ヶ月前より、左下半身に違和感があり、気になっていた。
- ・5～6日前、急激に左股関節が痛み、動けなくなる。（特になにかした訳ではない。） 歩くこともままならないため、（ふくらはぎまで電気が走る感じ） 家族に肩を持たれ、来院。若い時から少し腰痛などはあったが、これほど強い痛みは初めて 。
- 舌診・・・苔が黄色が強く、舌質の色も紅味が強い。
- 脈診・・・非常に細くてとりづらいが、沈（脈の深い所）でかなり強く（硬く）感じる。
- 初診 ベットに寝かすのも一苦労（激痛のため）。
- ２診 痛みは臀部のみになるがまだかなり痛む。（睡眠、少し取れる程度）
- ３診 足を引きずるが激しい痛みなし。睡眠もよく取れる。
- ４診 痛みは全く無く左半身の違和感も取れている。
- 舌診・・・黄苔なくなり、白苔やや厚い
- ５診 念のため、来院してもらったが、痛みも４診目以降感じない。
- 舌診・・・紅味は強くあるが、黄苔はすっきりとなくなる。
- 脈診・・・細いがかなり、取りやすくなる。
治療終了とする。
治療実例４ 脊柱管狭窄症
- 脊柱管狭窄症 男性 72歳
- ・5年前に右膝を痛め脚を引きずる様になる。その後、左脛から甲にかけて重くなる。
- ・右脚を引きずる為に左に負担が掛かっての事と自己判断。
- ・昨年から臀部まで強く痛みが出る。少し歩行すると休まないと立っていられない。
- ・特に夕方はジッとしていても鈍痛が出始める。
- ・夜は痛みで目が覚めてしまう。
- ・整形外科では脊柱管狭窄症と診断され、手術を勧められるが手術する前に鍼治療にチャレンジしてようと来院した。
- ５診目 午前中は長く歩かなければほとんど気にならなくなる。
- ２０診目 ウォーキングを始めたが臀部が重くなるが1キロ連続で歩けるようになる。
- 日常生活には支障がなく整形外科を再び受診しMRIで確認。
- 狭窄部分には変化は無いが手術は受けていない。現在はゴルフにも行ける様になる。
治療実例５ 左五十肩
- 左五十肩 女性 58歳 専業主婦
- ・半年くらい前から洗濯物を取り込む時になんとなく違和感を感じていた。
- ・気がつくと腕が上に上がらなくなる。
- ・息子に肩を揉んでもらうがその晩から激痛で眠れない。
- ・外転は45度以下でも運動制限あり。
- ・以前、耳鳴りで来院した事がある方で今回も来院。
- 舌診・・・舌下静脈が濃い
- 脈診・・・渋
- 腹診・・・両側小腹にしこり感と圧痛
- ２診 ほぼ夜の激痛はなくなるが明け方に鈍痛で目が覚める。
- ５診 運動制限はあるものの明け方の鈍痛もない。
- 運動制限も来院する度に改善され、現在は完治。
治療実例６ 両手の痺れ
- 両手の痺れ 女性 60代 主婦
- ・半年前から両手の先が痺れる。特に左手。
- ・数年前にも同じような症状で整形外科で頚椎の間が狭いためだと言われ、頚のけん引をする。
- ・１年くらい通って徐々に気にならなくなる。
- ・今回は数年前よりも痺れが強く、夜に痛みも出てしまい、眠れない。
- ・整形外科で再びけん引を始めたが症状は変わらない。
- ・痛み止めの薬とビタミン剤を処方される。
- 舌診・・・ 淡白～淡。無苔に近くほんの少し苔が弱々しく付いている。舌裏に静脈が非常に濃い。
- 脈診・・・ 細、沈
- 経穴・・・合谷(ごうこく) 三陰交(さんいんこう) 腎兪(じんゆ)
- ２診 痺れはあるが、夜の痛みはほぼ無くなり、よく眠れる。
- ３診 右手の痺れはなくなり、左手もかなり減少。
- ５診 両手の痺れほぼ消失。
- ６診 同様に痺れはなし。再び痺れが出たら、来院するように伝え、治療終了。
治療実例７ 両手の痛み
- 両手の痛み 女性 36歳 オルガン講師
- ・2月頃から（半年前）演奏をしていると母指から痛みが腕全体に広がる様になる。
- ・日常の動作でも痛みが出始め肩凝りも酷くなり気持ち悪く食欲が減少するようになる。
- 舌診・・・ 淡白舌。舌がかなり小さい
- 脈診・・・ 緊、細
- ３診 肩凝りが楽になる。
- ５診 演奏をすると痛みが出るが日常生活では気にならなくなる。
- １０診 ほぼ気にならなくなる。演奏の時間が長くなければ良好。